2013年4月21日(日)、チャレンジ富士五湖(山梨県)に参加しました。これが私自身の初ウルトラマラソンとなりました。
ウルトラに出ようと思ったのは、ある資格試験が終わって、何だか気が大きくなっていたからだと思います。
このレースを選んだのは、この頃、河口湖日刊スポーツマラソン(現・富士山マラソン)や富士登山競走で、毎年のように富士吉田や河口湖周辺に来ており、馴染み深い土地柄だったためです。
アクセスと宿泊
富士吉田や河口湖あたりのレースに出るとき、アクセスと宿泊にはいつも悩みます。スタート時間を考えると、横浜からでも当日移動は大抵の場合は無理。前泊が必要ですが会場付近の宿はいつも満杯。会場から離れると、タクシーなど、移動手段が限られます。
ですので、このレースは出場を早めに決め、宿も早めに予約しました。今回宿泊したのはホテルベル鐘山。富士吉田駅(現・富士山駅)や会場(富士北麓公園)からは比較的近くにあります。ただ、いずれからも歩くのは厳しい距離です。
幸いなことに、ホテルから会場まで、付近の宿を巡回しながら参加者を拾っていく臨時専用バスを利用できました。ホテルの方々がとても親切で、おにぎりまで作って持たせてくれました。
会場にて
まだ真っ暗な中、会場に到着。当日は4月としては異例の寒さで、みぞれが降っていました。
ところが、受付会場となる体育館前には、寒空の中、寝袋にくるまって受付開始を待つ猛者が。「ああ、こんな奴らが出る大会なんだ・・・」と、少々怖気づいてしまいました。
体育館内は暖房が効いていて、思ったよりは暖かでした。それでも寒いことには変わりなく、いくつかあるストーブの周囲をランナーたちが取り囲んで待機するような状況でした。
コースについて
以下、2018年開催予定の公式ホームページからコースマップを拝借します。現在の最長コースは118kmですが、当時、最長となる112kmに参加しました。
富士北麓公園をスタート後、富士の裾野を下り、まず山中湖へ。山中湖をほぼ1周した後、少し離れた河口湖へ。そこからは連なるようにある西湖、精進湖、本栖湖の湖畔を順に通過。本栖湖を1周したら、精進湖をやり過ごして、西湖、河口湖の湖畔を通過。最後は富士の裾野を登り、富士北麓公園に戻ってゴール。
↑2018年開催当時の公式ホームページより。
天候とウェア
レース前半はみぞれ時々雪といった感じで、ほぼ冬の寒さでした。山中湖畔の温度計は0℃を示していました。ただ、レース後半になるに従い、天候は徐々に回復しました。
ウェアをスタート直前まで悩みましたが、結局、以下のようにしました。結果、これが功を奏しました。
上半身:ランニングシャツ(長袖)に透湿性レインウェア(フード付き)のレイヤリング
下半身:ロングタイツ(CW-X)にショートパンツ(モンベル)のレイヤリング
靴下:軽登山用ソックス(厚手)と安売り靴下(薄手)の二重履き
手袋:ランニング用グローブ(薄手)に軽登山用グローブ(撥水)の二重履き
加えて、手袋の中には、妻が持たせてくれたホッカイロを握りしめて走りました。このホッカイロは意外と長持ちして、とても助かりました。内助の功に感謝です。
レース前半
ほぼ暗闇の中をスタート。ヘッドランプをしているランナーも居ましたが少数派でした。スタートして割とすぐに空が白み始めました。
とにかく寒くて、何度もトイレに立ち寄りました。上記のような装備はしていましたが、それでも手がかじかんで、トイレはかなり難儀しました。
山中湖を巡る序盤は、時折、雪が舞っていました。湖畔の温度計が0℃を示しており、気分は盛り上がりません。とにかく淡々と進むしかないような雰囲気でした。
この天候のためか、途中でリタイアするランナーを多く見掛けました。テントに収容されているランナーは毛布の中でガチガチ震えていました。
また、普通のランシャツ・ランパンといった軽装のランナーも多く、冷たい雨に濡れ、凍えて身体を動かすのもやっとなランナーも散見されました。低体温症の怖さを初めて目の当たりにしました。
ウルトラマラソンは初めてで、ペース配分も全く分からずに走り出しましたが、とりあえずキロ6分を目安に進みました。それで50kmくらいまでは順調に進みました。
レース後半
しかし、西湖から精進湖に至る60km付近で大きくペースダウン。疲労の蓄積もありますが、明らかにシャリバテの症状。ところが胃の状態が悪く、食べ物も受け付けないような状況でした。
本栖湖に入ってからの70~75km付近では完全に徒歩になりました。次第に朦朧とした状態になり、歩いたり止まったりしながら、やっとの思いで本栖湖県営駐車場(80km付近)に到着。そこで座って10分程度の大休止。貰った味噌汁が身体に沁みました。
少し元気を回復してレース再開。しかし、精進湖から西湖に向かう85~87km付近は少し登り坂になっており、そこで再び徒歩に。途中のエイドで当てにしていたうどんが切れていたのは誤算。エネルギー補給できないまま、しばらく歩き続けることに。
それを越えると、西湖から河口湖に向かっては下り基調。それを見ると元気が出て、歩いて回復したこともあり、重力に引かれるがまま、ガンガン飛ばしました。97km付近の西浜小学校のエイドでは、オレンジがとても美味しく、何個もほおばってエネルギー補給しました。
河口湖に差し掛かるとコースは平坦に。100kmの看板を過ぎ、ペースは上がりませんが、前のランナーたちを追い越すことができる程に元気回復していました。
ペースを保ったまま、107km付近の最終関門、河口湖ステラシアターに到着。ここで残り5km。ゴールが見えてきました。寝転がって10分以上の大休止。身体が冷えてきたところでレースを再開。
そこから3kmくらいは登り坂が続きます。神戸から来たというランナーと会話を交わしながら、とにかく歩き続けました。周囲は日が落ちて暗くなっていました。
残り2kmは下り坂。歩き続けて元気を回復したこともあって、陸上競技場まで全速力のラストスパート。会場アナウンスで名前を呼ばれるのを聞きながら、ゴールに突入しました。
制限時間まで残り10分程度。余裕のないレースとなりましたが、初ウルトラマラソン完走で、満足感に浸りながら、帰宅の途に着くことができました。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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