先日レポートした、結ばない靴紐「キャタピラン」ですが、何やら特許訴訟になっている模様で、ちょっとだけ、調べてみました。
このキャタピランのメーカーである株式会社ツインズ。それが、特許を侵害している、ということで訴えられ、東京高裁(知的財産高等裁判所)で敗訴したようです。あと最高裁が残ってるので、まだ確定ではないですが・・・
訴えたのは、クールノットのメーカーである株式会社COOLKNOT JAPANの社長。どうやら、特許は会社でなく社長個人が持っているようです。
訴訟の詳細は、COOLKNOT社のサイトに掲載されています。
しかし、内容をよく見ると、この特許は、訴えたCOOLKNOT社の社長個人と、訴えられたツインズ社の共有。つまり、訴えた方も特許権者、訴えられた方も特許権者。同じ特許を共有する同志の、要するに”仲違い”のようです。
どうやら、両者で特許を出したとき、商売に関しても契約していたようで、今回の件は、「ツインズ社が一方的に契約を破った」ということのようです。
経緯を見ると、もともと、COOLKNOT社が製造(正確には、中国で製造された商品を中国で仕入れる役割)、ツインズ社が販売(正確には、日本に輸入する役割)、という役割分担だったようです。
それが、COOLKNOT社で製品不良や供給能力の問題が発生。それが解決されないのに痺れを切らしたツインズ社が、契約を無視して、キャタピランの製造を別のメーカーに切り替えた、ということのようです。
それを機に、COOLKNOT社では、キャタピランと同じものをクールノットと名前を変えて販売を開始した模様。まあ、どっちもどっちですねえ。
じゃあ、キャタピランとクールノット、どっちが本物でどっちが偽物なの?という疑問が・・・。
上記の経緯から、キャタピランは、製造元は変わったが販売者(品質への責任者)は同じ。一方、クールノットは、製造元は(以前の)キャタピランと同じだが販売者(および商品名)が変わった、ということかと思われます。
そうすると、どっちも本物、と言えなくもない状況。私なら、どっちを買っても大差ないだろうから、欲しければ安いほうを買うかと思います。(ちなみに、個人が買って使う分には、偽物を買って使っても、特許権侵害にはなりません。)
もし、この判決が最高裁でそのまま確定すれば、両者が和解しない限り、いずれはキャタピランの方が製造・販売を禁止される可能性があります。一方、クールノットの方が逆に改めて訴えられる可能性もないではありません。
つまり、どっちが本物かは、未だ分かりません、という状況かと・・・。特許訴訟って、面倒ですねえ・・・
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
コメント
初めまして。
株式会社COOLKNOT JAPAN代表の長田と申します。
我々の訴訟の件をクローズアップしていただきまして大変嬉しく思いましたので
コメントをさせていただきました。
内容に補足をさせていただきますと、2014年にツインズ社から工場の設備増設を
要求され、増設後に発注数量が足りず工場側が赤字経営に陥ったのが事の始まりです。
これは知財高裁の中間判決でも認められた事実です。
もしご興味がおありでしたらなんでもお応えさせていただきますので
どうぞ宜しくお願い致します。
ご本人からコメントを頂けるとは、誠に恐縮です。
私もメーカー勤務のため、設備投資回収のリスク、それを担保する顧客との約束事の位置付けは、よく理解しているつもりです。
一方、このブログは市民ランナーの視点で書いており、そういった意味では、両社間の争いより、「それで?どっちを買えば良いの?」というのが重要事になります。
そういった意味も込めて、「どっちもどっち」とコメントした次第です。いずれにせよ、市民ランナーにとって良い解決策が出ることを祈っております。
ご回答ありがとうございます。
仰る通りでございましてランナーの皆様には訴訟沙汰に関することは
あまり関係のないことですが真相真実はご理解いただきたいと思い
書かせていただきました。
商品の品質に関しましては発明者が直に量産をしておりますので
ご安心してご使用いただけましたら幸いでございます。
これからも良い商品を提供できるように努力してまいりますので
何卒よろしくお願い申し上げます。
はじめまして。
キャタピランは商品品質が良かったですし、カラーバリエーションも豊富な上、靴紐を引っ掛けるプラスチック製のフックも付いていたので気に入っていました。
それがいつの間にか世の中のスポーツ店や靴屋から消えてしまい、代わりにクールノットが陳列するようになりました。現在仕方なくクールノットを購入してランニング時に靴紐がほどけないよう、それとシューズが足にフィットするよう工夫しているつもりですが、キャタピランに対してクールノットは商品の品質面で明らかに劣りますね。。